vol.64 キャラメルなふたり

まるで、
ふたつのキャラメルが
ぴったりとくっついて
ひとつになったみたいに、
仲のいいカップル。
似た者同士のカップル。

そんなふたりこそ、
いざ喧嘩になると、
長引いたり、
別れることに
なってしまうときがある。

それは、
ふたりが似た者同士な分、
ちょっとした意見の違いを、
認めたくなくなっちゃうから。

でも、もともとふたりは、
別々の人のはず。
今は一個になってるキャラメルも
もともとはふたつだったはず。

それを
忘れないようにすれば、
ずっと、なかよしでいられる。
ずっと、なかよしでいられる。

・ ・ ・ ・ ・ ・

2002年版の厚生労働省の人口動態統計によれば、昨年は、28万9838組がものカップルが離婚したそうです。1分49秒に1カップルが離婚している計算になるらしく、明治32年以来最高の離婚件数なんだそうです。

この離婚件数…いくら42秒に1カップルが結婚しているとはいえ、すごく多いですよね。

そういえば、私のところにも、最近よく離婚の相談があるんです。しかも、似た者同士でかつてはアツアツだったカップルほど、泥沼の離婚話に発展しているようです。

離婚=不幸、とは思いませんが、ちょっとさびしいですよね。濃密な恋愛時代を過ごしたふたりの方が、険悪になりがちだなんて。まるでふたつのキャラメルがトロンと溶け合い、ひとつのキャラメルになったような、あま~いカップルの方が離婚にエネルギーを使うなんて…。

でも、実はこのような状況は、心理学的に見て、もっともなことと言えるんです。

たしかに、趣味や価値観が一緒で、いつも近くにいられる似た者同士のふたりなら、なかよくなりやすく、恋愛がうまくいきやすいものです。でも、その一方で、どろどろの別れと背中あわせとも言えるんです。

たとえば、あなたは、こんな経験はありませんか。

彼とインテリアを買いに出かけて、お互いが選ぼうとするものが違ってイライラしたり。一緒に見た映画の感想が違って寂しく感じたり。クリスマスや冬休みの過ごし方を話しながら、なかなか予定が決まらずに喧嘩になったり。

不思議なことに、最初から、「自分とはまったく異質の人」と思う相手と意見が違っても、わりとあきらめがつくもの。ところが、自分と似ていると思っていた人が自分と違う意見を話すと、悲しさもいらだちも倍増するものなんです。

そしてそれはなぜかというと、似た者同士であるがゆえに、いつのまにか、お互いに相手に期待する気持ちが大きくなっているからなんです。お互いがあまりに似ているから、「彼ならきっとこう思うはず」「彼ならきっとこうしてくれるはず」そんなふうに、つい、思ってしまう。相手が自分といつもおなじであることを求めてしまう。ときには、「相手が自分とおなじ感覚を持って当然」とまで思ってしまう。このあたりが、どろどろ離婚に走る原因になるわけです。

実際には、いくら似た者同士でも、100%まったくおなじ人間なんていませんよね。ときどき意見が食い違っても当然のはずです。冷静なときにはわかっているつもりのこのことを、恋愛のときには、うっかり忘れてしまう。

「まさか彼がこんなふうに思うなんて」とか「まさか彼がこんなことをするなんて」と、と、嘆く気持ちが大きくなってしまうわけなんです。

そんなときには、どうぞ思い出してくださいな。今はひとつのキャラメルも、最初はふたつのキャラメルだったんだって。そして、どんなに似ているキャラメルも、メーカーが違えば原料も味も違うんだって。

もともとはふたつのキャラメル。ひとつのキャラメルであり続けるためには、ある程度の熱が必要です。お互いがお互いを思いやる愛情が必要なのです。

そして、その愛情とは、「私たちは似た者同士よね」という一心同体の気持ち、ではありません。「相手と自分は違う人格なんだ」と認識しながら、
相手の気持ちを尊重する愛情が必要なんです。

もしも今度、似た者同士の彼が、自分とは違う意見を話したときは、「そういう考え方もいいよね」と、まずは頷いてみてください。そして、相手の意見を受け入れたあとに、「でもね、私はこう思うんだ」と、自分の意見を話してみてください。いつもそういうスタンスで会話をすれば、もっともっとなかよくなれるんじゃないかな。もともと、近い価値観を持っているふたりなんだから。

せっかくめぐりあって、ぴったりくっついたキャラメル。ずっと、一個のキャラメルでいられるために、彼の味を尊重してあげてくださいね。

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※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた安藤房子の原点でもあるメルマガ「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。

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