誰だって、
こうしなさい、ああしなさいと
言われるのは嫌。
それは、恋愛のときだって、そう。
なのについつい、
好きな人に強い口調で
無理なおねがいをしちゃうときがある。
だけど、
それじゃ逆効果。
だんだん彼の気持ちは
はなれていってしまう。
おねがいするならやさしい口調で。
あとは、ときどき、
気持ちとは逆のことを言ってみる。
たとえば、
「あなたなんか嫌い」
とか。
そう言われると、
彼はあなたを好きになる。
今よりもっと好きになる。
・ ・ ・ ・ ・ ・
「テレビばっかり見ていないで勉強しなさい」ちいさいとき、お母さんからそんなことを言われたことはありませんでしたか?私はしょっちゅう言われていました(笑)。
でもね、勉強しなさいと言われると、なんだか反発したくなるんですよね。ますます勉強したくなくなる…。たぶん、「勉強しなさい」と言われた経験のある人は、みなさんそうだったのではないでしょうか。
実はこれは、心理学的にみて、もっともなことなんです。言われたことに、反発したくなる。これは、「リアクタンス理論」と呼ばれているもの。人間は、あまり強引に物事を薦められると、それに反発したくなるものなんです。
なのに、いつのまにか、かつての自分の母親のような言葉を、好きな人にむけちゃっている。そんな経験はありませんか?
たとえば、「たまにはデートに連れていってよ」と、眉間にシワを寄せて怒ったり。
「どうしてメールの返事をくれないの?」と、責めてみたり。
「あなたはどうしていつもワリカンなの? たまにはおごってよ」と、ほとんど脅迫みたいなことをしちゃったり……。
きっと、こういうことを言ってしまうときって、「もっと彼にかまってほしい」という気持ちでいっぱいのはず。
だけど、こんな台詞を言っちゃったら完全に逆効果。要望を言えば言うほど、あなたの言葉は彼の耳に「お母さんの小言」のように響いてしまいます。これはもう、はっきりいって、エネルギーの無駄遣い…。
たしかに男の人は、「お母さん」みたいな女の人にひかれる部分があります。だけどそれは、決して「小言を言うお母さん」にひかれるわけじゃないんですよね。男の人が好きなのは、「広い心で、すべてを受けいれてくれるお母さん」なんです。
おなじ「お母さん」になるなら、「リアクタンス理論」を上手に使って、やさしいお母さんになり、彼の気持ちをひきつけられるようにしてみませんか。
「デートに連れてってよ」とせっつくのではなくて、「今度デートに連れていってくれたらうれしいな」と甘えてみる。
「メールしてよ」と泣きつくのではなく、「メールをもらえたらうれしいな」とお願いしてみる。
「おごってよ」と迫るのではなくて、「今日はごちそうするから、今度ごちそうしてね」と、まずは自分からごちそうしてみる。
その方が、グンと彼の気持ちをひきつけられるはずです。
この考えをもう一歩進めて、本当にしてほしいことのまったく逆のことを言ってみるという方法も、恋のスパイスになるかもしれません。
たとえば、彼が最近あんまり相手にしてくれないなぁなんていうときには、「最近、気になる人がいるの」と、冗談っぽくぽつりとつぶやいてみたり。
「私ね、引っ越そうと思うの」と、彼の住む街とはうんと遠い場所への引越しをほのめかしたり。
「あなたなんか嫌い」と、背中を向けてみたり。すると彼の心の中は、こんな動きになるはずです。
相手が自分から離れたいと言っている。
↓
そ、そんな!! 人の意見には反発したいぞ。(リアクタンス理論)
↓
彼女が離れていくなんて絶対に赦せない。
↓
絶対に、絶対に、僕は別れないぞ!!
もう、こうなったらこっちのものです。願いとはまったく逆のことを言っちゃうというこのワザ。ちょっと難易度の高いワザですけど、倦怠期の人たちや、どうしても彼の気持ちをたしかめたいという人は、試す価値があるんじゃないかな。
ただし、あまりに真顔で別れをせまって、本当に別れることにならないように、気をつけてね。
※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた安藤房子の原点でもあるメルマガ「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。
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