人がかなえたい願いには、
順番がある。
さいしょにかなえたいのは、
ご飯を食べたり、
トイレに行きたい
という願望。
そのつぎにかなえたいのは、
ゆっくり安心して眠りたい
という願望。
それがかなうと、
愛して愛されたい
という願望がわいてくる。
そう考えてみると、
結婚したいと思えるということは、
とてもしあわせなこと。
結婚したいと思えるということは、
ご飯が食べれて、トイレに行けて、
眠れてるという証拠だもの。
それになにより、
結婚したいと思える相手に
出会えたことが、
なによりのしあわせ。
たとえその願いが
かなわないとしても。
だから、
結婚したいと思える環境に
感謝したい。
自由に恋愛できる環境に
感謝したい。
・ ・ ・ ・ ・ ・
結婚したいのに、彼にはまったくその気がない…。そんなとき、とってもやきもきしてしまいますよね?
ちょっと前の話ですが、友達からこんな相談がありました。「彼とつきあって3年。私は結婚したくてたまらないのに、彼は“同棲ならいいよ”なんて言うのよ。この先、いったいどうしたらいいの?」
29歳の彼女のこの悩み…確かにつらいけれど…。でも、考えようによっては、とっても幸せな悩みとも言えるんです。
どうしてかというとね。彼女の悩みは、「人間らしい生活を営んでいるからこその悩み」とも言えるからなんです。
このことは、心理学者のマズローの考え方で説明することができます。マズローは、人の欲望を5段階にわけており、彼によれば、人は、第1の欲求が満たされると次の欲求への願望が出てきて、それが満たされるとまた次の欲求を満たしたくなるそうなのです。
第1段階は、生きていくために必要不可欠な「生理的欲求」。ご飯を食べたり、トイレに行ったりしたいという欲求のことです。
第2段階は「安全の欲求」。外敵から身を守りたいという自己防衛の欲求のことです。
第3段階は、「所属と愛の欲求」。愛して愛されたいという欲求のことで、結婚願望は、この段階の欲求と言えます。
第4段階は「承認の欲求」。周囲の人から自分のことを認めてほしいという欲求です。
第5段階は「自己実現の欲求」。自分の夢や目的をかなえたいという欲求のことです。
つまり、結婚願望があるということは、食べるものに困らず、トイレに行きたいときに行くことができ、安心して眠れる環境で生活をしているという証拠なんです。そう思うと、結構私たちはしあわせなんだなあ…と思いませんか?
考えてみれば、恋愛結婚がごく普通に行なわれるようになったのは、アメリカでは19世紀の終わり頃から。日本では、ここ30年ほどのこと。それまでは恋愛も自由にできなかったことを思えば、恋愛結婚のことで悩むことすらしあわせなことではないでしょうか。
それに、なにより、「結婚したい」と思えるほど好きな人に出会えるなんて、とても素敵なことだと思いませんか?
しかも。
現代は、男の人よりも女の人の方に、恋愛の選択権があるんです。このことについては、恋愛科学研究所の藤田徳人氏が、次のように述べています。
「男性と女性の人口比はほぼ等しく、出生率は男性を1とすると女性は0.92で女性の方がやや少ないというのが統計上のデータです。しかし、生物学的に女性といえるのは妊娠が可能な15~45歳、男性といえるのは精子をつくることが可能な15~75歳と設定すると、男性の数はなんと女性の1.92倍もいるのです」(「恋愛科学でゲット! 「恋愛戦」必勝マニュアル」講談社+α文庫)
どうです? 考えようによっては、私たちの未来はすごく明るいじゃありませんか!
恋や結婚に悩むのも楽しいこと。今の恋人が結婚してくれなくても、まだまだ先はある。そのぐらいのプラス思考で、恋愛を楽しんでくださいな。
※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた安藤房子の原点でもあるメルマガ「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。
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