好きな人から言われたことは、
 どこまでも信用したくなる。
 だけど、
 どこまで信用してみても、
 何のこたえも見えないときもある。
それはたぶん、
 相手がほんとうには、
 この恋を大事に思っていないから。
 それを認めるのはつらいことだけど、
 現実を冷静な目で判断しないと、
 最後には、
 心がぼろぼろになってしまう。
だから、
 ぼろぼろになる前に、
 すこし頭を冷やして、
 彼の言動や行動をチェックしてみる。
彼が、
 約束をしたがらない人だったり、
 約束を破る人だったら、
 あまり信用しちゃいけない。
 時間がないから会えないと言ったり、
 何度もメールをして、
 やっと返事があるくらいだったり。
 もしそうだったら、
 やっぱり彼は本気じゃないってこと。
いくら自分が本気でも、
 相手がそうじゃなかったら、
 この恋はもう卒業すると、決めてみる。
 都合のいい女でいるのが嫌ならば、
 自分から、
 バッサリと相手のことを捨ててみる。
・ ・ ・ ・ ・ ・
「男ってずるいなぁ」
 そう思うときって、ありませんか?
私はね、結構あるんです。
 どういうときにそう思うかというと、“友達以上、恋人未満”というおつきあいを望む男の人をまのあたりにしたとき。
 もちろん、相手の女の人がそのことに納得しているのならかまわないんだけど。
 そうではないケースが多いから、腹がたつんです。
たとえば、ある女の人の話。
 32歳のOL・Aさんは、5年前から妻子のある男の人とつきあっています。
 彼の奥さんに不倫がばれたわけではないのですが、彼は 3年前に、ローンで買った5000万円のマンションに、奥さんと子供を置きざりにし、ひとり暮らしをはじめました。
それ以来、
 「彼はきっと私と結婚してくれるんだわ」
 と、信じて疑わないAさん。
 しかし彼は、一向に離婚する気配がありません。
それだけならまだいいんですけれど、彼の罪なところは、Aさんに対して
 「今年こそ必ず離婚するからね」
 と、言い続けていることです。
もうひとつ、例をあげましょうか。
 彼女は、最近離婚したばかりのBさん。28歳です。
 離婚する半年前に、ある男の人と恋に落ちました。
 Bさんは、最初のうちは、
 「彼とのことは割りきった関係にしておこう」
 と、思っていました。
でも、彼と会うたびに、思いはどんどんふくらむばかり。
 そんなあるとき、彼から、
 「今度会うのは、君と旦那さんとの関係が片付いてからにしようね」
 と、言われてしまったのです。
Bさんは、悩んだ末に離婚を決意。
 離婚後すぐに彼にメールをしたのですが…。
 彼とは、まったく連絡がつかなくなってしまったらしいのです。
結局、相手の人は、会いたいときに会うという気楽な関係を望んでいたわけです。旦那さんのいる女の人とつきあっていたかったのです。
 それなら、自分がぜんぶ責任を負わなくていいわけですものね。
どちらのケースも、なんだか私には、男がずるく見えてしまいました。
 結局、彼らにとって、AさんもBさんも“友達以上、恋人未満”だった、というわけですよね。
 もっと言えば、ただの“都合のいい女”だったわけです。
女の側も同じ気持ちならば、何の問題もなかったでしょう。
 でも、この場合はそうじゃない。しかも、男たちは、
 「もうすぐ離婚するからね」
 とか、
 「ご主人との関係が片付いたらまた会おうね」
 なんて言いながら裏切っている。
 このあたりが“ずるいなぁ”と、思うわけです。
そう思う一方で、
 「女が賢くならないとなぁ」
 とも思うんですよね。
 そう。ダメ男にとっての都合のいい女にならないためには、こっちが賢くならなければ。
男の人は、セックスと愛情をわけられる動物。
 これって、ちょっと冷静に考えればわかることですよね。
 いや、最近では、恋愛感情なしに男の人とセックスする女の人も増えてきましたけれど…。
 それはそうとして、男の人には、女の人以上に「セックスと愛情をわけられる人」が多いわけです。
 だからこそ、日本全国に、たくさんの風俗店が存在するのですし。
そしてもうひとつ。
 男の人って、生まれながらにして、新しい女の人には目がないようにできちゃっているんですよね。
 (これをクーリッジ効果といいます。)
 だから、ものすごい美人で性格いい本命の彼女がいたとしても、ほかの女の人と平気でセックスをしてしまう。
セックスするだけならまだいいんですけれど、相手の気持ちを弄ぶ人が多いから困りモノ。
 本気のふりをして、自分の方に思いを引きつけておこうという男が、とても多いんですよね。
女は女で、
 「私の彼にかぎって、嘘つくはずないわ」
 なんて思ってしまう。いつもは賢い女の人でも、
 「彼は本当は私をいちばん好きなの」
 と、思いたがってしまう。
 そして、鬱々とした悩みを抱えたまま過ごさなければならなくなってしまうのです。
正直言って、“都合のいい女”から“恋人”に昇格するのは、至難のワザ。
 一度“都合のいい女”になってから、急に彼を束縛しはじめたら、相手はどういう行動をとると思いますか?
 多くは、逃げていくだけです。
もちろん、中にはそうじゃない人もいるでしょう。
 だけど、割合でいうと、ごくわずかです。
もう、都合のいい女になるのは、やめませんか?
 相手がまともな男なのか、ダメな男なのかを、しっかりと見極めないと。
ダメな男の見分け方は簡単です。
 “約束できない男”と”約束を破る男”。
 こんな男はNGです。
たとえば、「忙しいから会えない」を連発する男、「デートの約束、別の日に変えられない?」なんてことをしょっちゅう言ってくる男、「今年中には離婚をする」と言っておきながら何年も待たせる男、3回メールをしてようやく1回返事がくる程度の男…。
こんな男なら、今すぐにバッサリとこちらから捨ててやりましょう。
 のらくら男は、いつまでたっても、のらくら男のままなのですから。
いい男は山ほどいます。そして、人生は短い。
 いい男と楽しく過ごさなくちゃ。
 ダメ男につきあっている暇はないのです。
 
 
※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。












