vol.100 略奪愛

あの人が好き。
だけど、あの人にはもう、
大切な人がいる。

そんなとき。
あの人とどんなにたくさん
会っていても、
不安でたまらなくなる。

本当は、
彼をひとり占めしたいのに。
そう思うだけで、
苦しくて苦しくて
仕方がなくなる。

そんなときは、
ちょっと立ち止まってみる。
私は、本当に彼を好きなのか。
もしかして、
「すでに誰かのモノ」という部分に
ひかれているだけではないのか。

そして、もしも本気で好きじゃないなら。
略奪するなんてこと、
もう、考えない。

・　・　・　・　・　・

▼略奪愛のむずかしさ

独身女性と既婚男性。こうした不倫を続けている女性から、よく、ご相談をいただきます。

「彼に離婚してもらいたいんです。どうすればいいですか？」
「彼をひとり占めしたいんです。どうすればいいですか？」

たしかに……。人を好きになったときって、相手を独占したくなるものですよね。ですから、お気持ちはとてもよく理解できるんです。

ただ、略奪愛って、とてもむずかしい。既婚男性と不倫はしたものの、結局ふられてしまったという女性が圧倒的に多いのです。たぶん、略奪愛がうまくいく人ならどんな恋でもうまくいくんじゃないかと思うほど、略奪愛が成就するのはむずかしいです。

でも、そんななかで略奪愛を簡単にやってのけてしまう女性も実際にいらっしゃいます。では、そんな女性たちの共通点とは……？

▼冷静で客観的

略奪愛成功者は、相手をどれほど好きになったとしても、決して追いかけすぎたりしません。たとえ、本当は追いかけたくて仕方なくても、「追いかけたら嫌がられる」ということをよくわかっているのです。

ほどほどに追いかけながらも相手に追いかけさせることができる、かけひき上手で自己演出が得意な人です。つまり、常に物事を冷静で客観的に見つめられるタイプの人なのです。

▼聞き上手

不倫に走る既婚男性には、「現状の生活」に不満を持つ人がとても多いのです。つまり、人一倍、自分の話を聞いてもらい、共感してほしいというタイプの人たちなのです。

こうした既婚男性の気持ちを100パーセント受けとめて、「いつもあなたの味方だよ」というスタンスでつきあいながら、どんどん相手の本音をひきだせる人が、既婚男性の心をゆさぶります。

▼ポジティブ

相手が既婚男性。自分は独身女性。こんなとき、女性は、相手を好きになればなるほど、不安でいっぱいに
なりがちです。「彼は私に本気なのかしら？」とか「彼はいつになったら離婚してくれるの？」などとついついネガティブになってしまいがち。

しかし、ネガティブな気持ちで恋愛をしていますと、表情や態度にもネガティブな感情が出てしまい、自分の魅力を半減させてしまうのです。略奪成功者たちは、まずネガティブになりません。常にポジティブに、相手の人と対等の立場で恋愛を楽しんでいます。

▼沈黙を楽しめる

既婚男性は、いくらスリリングで魅力的な不倫相手と遭遇しても、離婚をすることは滅多にありません。では、どんなときに離婚を決意するかというと、「この人となら一生、一緒に暮らしたい」と思えた場合なのです。

では、どんな相手と一緒にいたいかというと、「ずっと一緒にいても疲れない相手」です。つまり、略奪したいと願う独身女性側は、ドキドキワクワクする恋を演出しながらも、黙って隣りにいるだけでも安心して過ごせる相手である必要があるのです。

▼略奪するか、しないか

以上が、これまで私がカウンセリングを通して多くの方に接していて感じることです。そして、もうひとつ。最後に触れておきたいことがあります。略奪したいという女性は、大きくふたつにわかれるように思います。

ひとつは、純粋に相手を好きで好きでたまらなくて、その人と一緒にいたいと思うタイプ。もうひとつは、実はそれほど相手を好きではなくても、略奪すること自体に快感を感じていて、実際に略奪してしまうと、相手に対しての興味がうすれてしまうというタイプ。つまり、恋愛ゲームを楽しんでいるタイプの人です。

まずは、自分がどちらのタイプなのかを、自分の心に聞いてみてはいかがでしょうか。そのうえで、「ああ、私は、他人に属している人がほしいだけなんだな」とわかったら、略奪なんてわざわざする必要はないですよね？

恋愛ゲームにもマナーがあるのではないかと私は考えます。本気の恋でなければ、軽い気持ちで略奪なんて考えないほうがいいのではないでしょうか。

それでは、また。アンジーでした…！

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