人によって、いろんな愛し方がある。
ドラマのような愛、
自己犠牲の愛、計算高い愛、
穏やかな愛、ゲーム感覚の愛。
どの愛し方にも、いいところがある。
だから、
いろんな愛し方の、
いいところを、
自分の中にとりいれてみる。
自分に足りない愛し方を、
自分の中にとりいれてみる。
そうすると、
恋愛は、
今までの何倍も楽しくなる。
恋愛に悩んで、
苦しむことが、
すこしずつなくなっていく。
・ ・ ・ ・ ・ ・
愛には6つのカタチがある…ということを、前回はお伝えしました。
恋愛至上主義のエロス、自己犠牲の愛のアガペ、恋愛以外の目的のためのプラグマ、友情のような穏やかなストルジュ、恋をゲームのように楽しむルダス…。それぞれの愛し方に、長所があります。(ただし、嫉妬と独占欲に翻弄されてしまうマニアだけは別です。前号をご参照ください)そして、それぞれの長所を自分の内面に持ち合わせることで、恋の醍醐味を充分に味わいながら、ある程度冷静な自分も保てるようになります。
たとえば、ひとめぼれしがちで恋愛至上主義のエロスタイプの人は、プラグマの愛し方を身につけると、彼との関係を客観的に見つめられるようになる。
ゲームのような恋を好むルダスタイプの人は、エロスの愛し方を身につけると、真剣に恋することの喜びを知ることができる…。
ぜひ、それぞれの愛し方の長所を、あなたの愛し方にもとりいれてみてはいかがでしょう?
どの愛し方も、これから伸ばしていく方法があります。下記に、愛し方別に、身につけ方の例をあげていきますね。
●エロス(美への愛)
ロマンティックなエロス的愛し方を身につけるためには、意識的に環境をかえ、「ロマンティックなシチュエーション」を作ってみることが効果的です。シチュエーションと言っても、「南の島に旅行する」とか、「高級レストランにでかける」など、お金のかかることばかりとは限りません。たとえば、キャンドルをひとつ、部屋にともしてみる。そんなちょっとしたことで、彼との時間の流れ方が、いつもと違う雰囲気になるでしょう。また、ウインドーショッピングをしながら、「彼との時間を楽しく過ごすための小物はないかな?」などと、常にふたりがワクワクする方法を考えるクセをつけておけば、ロマンティックな恋をしやすくなります。
●アガペ(愛他的な愛)
相手の幸せのためには、見返りを期待しないアガペ。実行するのは、なかなか難しいですよね? でも、たとえば、「1日1つは、彼の喜ぶことをしよう」ということなら、なんだかできそうな気がしませんか? 夜、たとえば、仕事を終えた彼からメールがきたら「お仕事、お疲れさま」というひとことをそえてレスしてみる。いつもはメールですませている用事でも、電話をかけて直接伝えてみる。そんな小さなことからスタートしてみてください。
●プラグマ(実利的な愛)
恋愛以外の目的のための恋愛、プラグマ。この愛し方は、一見、計算高いように感じるかもしれませんね。でも、プラグマは、とても長続きしやすい愛のカタチでもあるのです。実際に、ある統計では、学歴や家柄の近いカップルの方が長く続く、というデータも出ています。このプラグマの冷静さを身につけるには、まずは、あなた自身が、どんな人と、どんな一生を生きていきたいのかを、考え直す必要があります。自分の将来像が見えてきたら、お見合いをしてみるど、条件からスタートする男女の関係を経験してみるのもひとつの方法です。
●ストルジュ(友好的な愛)
友情のような愛であるストルジュ的な愛し方をできないと、恋愛はなかなか長続きしません。なぜなら、どんなに理想の人と恋愛したとしても、最初のドキドキとした気持ちは、次第に落ち着いていくからです。恋愛初期段階で、お互いを信頼しあえるようなストルジュの愛し方ができるようにならないと、ふたりの関係は長続きしないのです。ストルジュの愛し方を身につけるには、常日頃から、異性の友人と交流することをおすすめします。また、彼の長所を積極的にみつけ、その長所の素晴らしさを彼に伝えるというのもひとつの方法です。相手が異性だと恋愛対象にしか見えない…というのではなく、人間対人間としてのつきあいができることが、ストルジュの愛につながっていくのです。
●ルダス(遊びの愛)
ゲーム感覚で、恋愛のいい部分を存分に楽しむルダスの愛。ルダスタイプは、好きな人とのほどよい距離感を保つことができ、嫉妬や独占欲に悩まされません。この愛し方を身につけるには、「感情をすぐに口にしない」という方法がおすすめです。たとえば、彼に対して不満がいっぱいのときでも、すぐに怒ったりはしない。心の中で「いち、に、さん」と、3秒待ってから話してみてください。こうして、不満をいったん自分の中におさめることで、自分の感情を冷静にアウトプットしやすくなります。人との距離のとり方が上手になっていきます。
さて、あなたに足りない愛は、なんですか?エロスですか?アガペですか?それとも、ストルジュ…?足りない部分を上手に補って、もっともっと素敵な恋をしてくださいね。
※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。