彼は本当に私を好きなのかな。
私はだめな女なのかな。
将来はどうなるのかな。
そんな不安を持ったときは、
彼との時間のぜんぶが、
楽しめなくなってしまう。
電話で話していても、
一緒に映画を見ていても、
彼の部屋に遊びに行っても、
彼には本当は、
別に好きな人がいるのかな、
などと考えてしまう。
不安があると、
せっかく彼と一緒にいるのに、
楽しめないのはつまらない。
せっかく彼と一緒にいるなら、
たくさん楽しみたい。
不安は、恋の敵。
だけど、不安は、
誰もとりのぞいてくれない。
いつも、不安は、
自分でとりのぞくしかない。
だから、自分の中にある不安と、
ちゃんと向き合ってみる。
すこし時間がかかってもいいから、
不安をとりのぞいてみる。
自分で考えて、行動してみる。
・ ・ ・ ・ ・ ・
以前、不感症の人にはコミュニケーションが苦手な人が多いことと、それを克服するには、まずは日常生活の癖を変えていくこと、というお話をしました。
もしかしたら、読者の方の中には、
「そんなこと、もうやっているわよ。でもうまくいかないの」
という方がいらっしゃるかもしれませんね？
そんな方に…ちょっと質問です。
あなたは、今、心に不安を抱えていませんか？
なぜこんな質問をするかというと、
“不安”というものが、不感症の大きな原因にもなるからなのです。
たとえば、彼に対して不信感を持っているときや、妊娠の心配があるとき。
会社の仕事で大失敗したときや、将来への不安を感じているとき。
そんなとき、心は冷静ではいられなくなります。不安でいっぱいになります。
こんなときは、セックスを楽しむのがむずかしくなってしまうのです。
そしてこれは、男の人のEDにも同じことが言えるのです。
以前、ある男の人から、EDに関する興味深い話を聞きました。
彼には、とても好きな恋人がいました。つきあいはじめてからの 1年間は、とっても仲良しで、セックスもうまくいっていたそう。
ところが、あるとき突然、彼はEDになってしまったのです。
自分の身体はいったいどうしちゃったの？
一体、理由は何なの？
彼は、それはそれは真剣に悩んだそうです。
彼女は彼女で、突然のことに、
「私に飽きちゃったんだね」
と、とても悲しんでいたそう。
しかし彼は、彼女に飽きたわけでもなく、浮気をしていたわけでもない。
心では、彼女とのスキンシップを望んでいる。
なのに、身体がいうことをきかない…。
そんな毎日が続いていたある日のこと、
彼女は、とうとう彼を責めるようになってしまいました。
「私とセックスできないのは、なんで、なんで、なんで？」
「不満があるなら、言ってよ、言ってよ、言ってよ！」
責められれば責められるほど、彼の心はどんどん不安でいっぱいになり…
ますます、できなくなってしまいました。
ところが、1年経ったある日のこと。
彼のEDが、突然治ったと言うのです。
病院に行ったわけでもない。薬を使用したわけでもないのに。
彼は、当時をふりかえりながら、こう言いました。
「不安がなくなったから、治ったんじゃないかな」
と。
よくよく話を聞いてみると、どうやら、彼がEDになったのは、会社をやめて3か月経った頃のことだったそう。
転職先はなかなか見つからない。収入もなく、わずかな貯金を食いつぶす毎日。
その一方で、彼女はどんどんキャリアアップしていく。
自分ひとりが置いてきぼりのような気持ちになっていた中、EDになってしまったわけです。
自分でもなんとかしなくてはと思うのに、どうにもならない。
彼女に責められながら、
彼は、
「俺ってダメな人間なんだ」
と悩みはじめるようになり、ますます、できなくなってしまったそうなのです。
そんな彼を見ていて、彼女は反省でもしたのでしょう。
セックスがうまくいかなくても、彼を責めなくなったそうです。
そして、なかなか転職先が決まらない彼を「だめな男」扱いせずに、
「あなたなら大丈夫」
と、いつも明るく励まし続けてくれたそうです。
そんな、ある日。
ようやく彼は、自分の希望の仕事に就くことができました。
以前の収入ほどではないにしろ、自活できる収入を得られるようになりました。
彼女は、彼の転職を自分のことのように喜んでくれたそうです。
そして、その時期にようやく、彼のEDも完全に治ったそうなのです。
この男の人の話からも、楽しいセックスのためには、
心の不安を取り除くことがとても大事なんだということがわかりますよね？
人の身体って、本当に複雑。そして、心も。
不感症もEDも、原因は心。
まずは、心の不安をとりのぞくことからはじめてみてくださいね。
※このコラムは、2004年頃に10000読者さまに配信していた「恋マガジン」の内容をほぼそのまま掲載しています。
