2005年クリスマス特集号 恋マガスタッフの“クリスマスの思い出”

みなさん、こんにちは。今年は三連休ということもあって、いつも以上にもりあがっている方も多いのではないでしょうか?
恋マガも、今回はクリスマスっぽくいきたいな~と思い、恋マガスタッフたちの「クリスマスの思い出」をお届けすることにいたしました。

私の、お金がまったくなかったクリスマス、
みきさんの結婚記念日の記憶、
r360さんの、ちょっとほろ苦い恋、
ミワりんの、まるでドラマのような一夜……。
いつもはシークレットにしている(?)
私たちの、ほんとうにあった恋のストーリーです。

イラスト提供:r360studio

■ 思い出のクリスマス・プレゼント ( アン )

あれはもう、ずいぶん前のこと……。
当時、私が一緒に住んでいた彼は、ある夢を実現するために、会社をやめて学生になりました。

それと同時に、収入は5分の1に……。
一方、私はすでに独立していたものの、いまひとつ仕事が軌道にのっていなくて、収入がとても不安定。

私たちは、マクドナルドでコーヒーを飲むのさえ躊躇するくらい、お金がありませんでした。

そんなときにむかえたクリスマス。
彼がくれたのは、ちいさなちいさなクマのぬいぐるみのついたキーホルダー。

大人の女がもらうプレゼントにしては、あまりに安いプレゼント。
だけど、それでもうれしかったなあ……。

今、その彼は、夢をかなえ、ばりばり稼ぐようになりました。
私も、いちばんしたい仕事をして生活できるようになりました。
そして、彼がくれたキーホルダーは、私が今までもらったプレゼントの中で、いちばん思い出に残るプレゼントです。

今も、この原稿を書いている仕事部屋の本棚に、クマがちょこん、と座っています。
それを見ると、なんだか生きる勇気がわいてくるんです。
プレゼントって、金額だけでは、はかれない。そう思いませんか?

さて。今日はクリスマス・イヴ。
好きな人に、何をあげますか? 好きな人から、何をもらいますか?
どうぞ、楽しいイヴになりますように……。祈っています!

■ ある年の12月 ( みき )

12月21日(木)フジテレビ『恋人よ』最終回
愛永の小指を埋めた沖縄の土地は
数年後、真っ赤なブーゲンビリアでいっぱいになっていた。
立ちつくす航平。
愛永は、ここで生きていた・・・。
12月22日(金)仕事は休暇を取り、ひたすら荷造り。
12月23日(土)引越の車が到着。2か所で荷物を積み、新居へ。
12月24日(日)横浜の港北区役所の警備員室に婚姻届。

日曜日なのに、他にもカップルがちらほら・・・。

まぁ、うちはね、年末で仕事も忙しくて、偶然、この日になっちまったんだってばよ~~。
『恋人よ』に影響を受けて、電撃婚したわけでもないしぃ~~。

というわけで、なんとか、10周年……。

■ あの日 ( r360 )

毎年、クリスマスのイルミネーションが灯るといつかの、あの日を思い出す。
「きれいだね」と言いあって、二人は笑った。

あれから10年。
もう声も思い出せないほど、遠くにいるあなた。
もしも今度会うときがあったなら、生きていて。
もう二度と会うことがなくても、生きていて。

まばゆいイルミネーションに祈る一瞬がある、今年のクリスマス。

■ Just a little memory of Christmas ( ミワ )

クリスマスカードにはこう書いた。

もしもわたしがアルバニーニョなら
すきな男の手で摘み取られ
シーツの上で発酵して
男の重みで圧搾されて
樽のかわりに男の腕の中で熟成して
ワインセラーで静かに待つでしょう

男のキスで目覚めて
飲み干される、その瞬間を
将来は自分のワイナリーを作りたいという夢以外、
彼についてわたしが知っていることといえば、
スペイン産のぶどう『アルバニーニョ』が好きなことくらい。
でも、それだけで十分だった。

イブの夜、彼はわたしを美味しそうに飲み干したのだから。

※このコラムはほぼ「恋マガジン」配信当時の内容です。
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