彼と一緒にいると、
なぜか自分の意見が言えない。
デートの場所も食べたいものも、
いつもなんでも彼まかせ。
自分があまり、
いろいろなことを知らないから、
いつのまにかそうしてた。
彼の言うとおりにしておけば、
とりあえず無難と思ってた。
何か提案をして、
トラブルになるのを恐れていた。
でも、このままじゃ、
毎日を楽しめなくなりそう。
彼も私も退屈になりそう。
心が楽しくないと、
身体も楽しくない。
身体が楽しくないと、
気持ちもどんより。
ここから、抜け出さなくちゃ。
やっぱりふたりの関係は、
ふたりで作るものかもしれない。
すこしは、これからは、
自分の気持ちを伝えてみよう。
前向きに、これからは、
彼との過ごし方を伝えてみよう。
あんなお店に行きたいねとか。
こんなものを食べたいねとか。
その方が、楽しくなりそう。
私が楽しいと彼も楽しいはず。
彼が楽しいと私も楽しいように。
・ ・ ・ ・ ・ ・
突然ですが、不感症の女の人って、どのぐらいいると思いますか?
そのデータは学者によってさまざまなのですが、アメリカの動物学者アルフレッド・C・キンゼーによれば、女の人の 10%程度が不感症なのだそうです。おなじくアメリカの心理学者レミス・ターマンによれば、33%というデータが出ています。
この数字、みなさんはどう思いますか? 私は、「思ったより少ないんだなあ」と、感じました。と言うのも、これまで私が女の人に直接聞いてきた話から、40%はくだらない気がしていたんです。もちろんこれは、感覚のデータであって、きちんと統計をとったわけではないのですけれど。
ま、数字はさておき、不感症の大きな理由が“彼の知識とテクニック不足”ということは、先週号でお伝えしましたよね。
でも…実は、女性の側にも原因があると思うのです。
彼とのセックス、”彼まかせ”の人はいませんか?
彼まかせにしてしまうところに、不感症の原因があるのではないでしょうか。
自分の身体がどんな状態のときに心地いいのかがわからない。わからないから、セックスのことはすべて男性まかせにしてしまう。その結果、なかなかセックスを楽しめない…。
そんな女性が多いみたいなのです。
そして、セックスを彼まかせにする女の人は、(セックス以外の)日常生活のことも男性まかせにしているように思います。
たとえば、彼と電話で話しているとき。彼から、
「明日のデートではどこに行こうか?」
と、尋ねられても、
「私、デートスポットってよく知らないの。どこでもいいわよ」
「何を食べたい?」
と聞かれても、
「レストラン知らないの。なんでもいいわ」
“知らない”“なんでもいい”と言いながら、ぜんぶ、ぜんぶ、彼まかせ。
その結果、自分の願望とは違うデートになり、
「今日はなんてつまんないデートだったのかしら」
と、愚痴ってしまう…。
これって、よくよく考えてみれば、自分の気持ちをちゃんとわかっていないから起きることですよね。わかっていたとしても、ちゃんと伝えていないから起きることですよね。つまり、彼と、うまくコミュニケーションがとれていないのです。
自分でさえわからないことを、彼に「わかって」と言うのは、酷な話です。
自分ではわかっていることでも、それを彼に伝えもせずに楽しいデートにするなんて、無理な話です。セックスだって、同じなのです。まずは、自分の願望は何なのかをはっきりさせる。はっきりしたら、それを彼に伝えなくちゃ。
自分の気持ちと向き合うのが苦手。
自分の気持ちを人に伝えるのが苦手。
…そういう人もいると思います。だけど、ちょっと勇気を出して、ポジティブに、人との関係を作り上げてほしいのです。
なぜなら、自分で「こうしたい」と思い、行動することが、生きることだから。
そして、ポジティブに周りの人と関わることで、彼との日常もセックスも、もっと楽しめるようになるからです。
かといって、突然”ポジティブ”なセックスをするのは、ちょっと難易度が高いですよね?(笑)。まずは、彼との日常の会話の中で、“なんでも彼まかせ”にするのをやめてみてはどうでしょう。
たとえば、彼から何かを尋ねられたら、“知らない”とは言わない。“なんでもいい”とは言わない。自分が知らないことなら、いろいろと調べて、彼との楽しい過ごし方を積極的に提案してみるのです。
「今度のデート、どうする?」
と聞かれたら、デートスポットをインターネットなどで探して、彼に提案してみる。
「何を食べたい?」
と聞かれたら、イタリアンは好きだけど魚料理は苦手、など、自分の好みを伝えてみる。
ポジティブにふたりの関係を作っていく。そんな小さなことから、彼とうまくコミュニケーションがとれるようになっていき、よりハッピーな日常になるはずです。そして、彼とのコミュニケーションがうまくとれるようになれば、いつのまにか、セックスのときも、自分の気持ちをちゃんと彼に伝えられるようになるのではないでしょうか。
※このコラムはほぼ「恋マガジン」配信当時の内容です。