▼「感謝の気持ち」のない人たちが……
少し前に、ある編集者と話していたときのこと。その方が、
「最近、感謝の気持ちのない人が増えましたよね」
と話し始めました。
私もその話には、まったく同感。深くうなずきながら聞いていました。
他人の好意や存在そのものに感謝をする、という感覚を持たない人が
増えてきていると思うのです。
そして、感謝の気持ちがなく、「私が思っていることが絶対」と思いすぎる
ために、人と衝突してしまう人が多いように思うのです。
仕事を発注する側と発注される側、レストランのお客とレストラン側、
何かを教えてあげる側と教えてもらう側、産んでもらった側(子)と
産んだ側(親)、お金を払う側ともらう側……
あらゆる人間関係において、みんなが相手に対して
「ありがとう」
という気持ちさえあれば、テレビをにぎわせているような悲惨な事件も
起きないでしょうに……。
▼恋愛にも「感謝の気持ち」が必要
恋愛でも、同じことが言えるのではないでしょうか。
最近、好きな相手に対する「ありがとう」の気持ちが少ない人が
多いように思います。
そもそも、好きな人とめぐりあえたこと自体が、感謝に値すること
のはずですよね。
好きな人が「僕も君を好きだよ」と言ってくれたら、それもまた
感謝に値することです。
好きな人が自分と一緒の時間をすごしてくれたら、それも「ありがとう」
なのです。
だけど……
実際には、彼に対する不満ばかりを話す女性が、とても増えているように
思うのです。
「彼が、なかなかメールの返事をくれなくて」
「彼がなかなか結婚してくれない」
「夫は仕事で忙しくて、あまり相手にしてくれない」
「夫が家事を手伝ってくれない」
こうした悩みの中には、もちろん、それなりに説得力のある悩みもあります。
「どう考えても、それは相手の人が悪いよね」
という話もないわけではありません。
だけど、総じて言えることは、
「相手に対する期待が大きすぎるから、不満が出てしまうのでは?」
ということです。
「彼は本来、私に対してこう振舞うべき」
と考えてしまうから、理想と現実との間にギャップができてしまい、
不満を持ってしまうのだと思うのです。
▼「ありがとう」の欠如が、不満を生む
でも、そもそも、「私」と「彼」は別の人間です。
ですから、「私」が思うように「彼」に生きてほしい、と思うほうが
土台無理な話、なのです。
彼には、彼の都合があります。
彼には、彼の生き方があります。
彼には、彼のペースがあります。
メールをなかなかできない事情があるのかもしれませんし、
結婚したくない理由があるのかもしれません。
会社で大きなプロジェクトを任されていて大変なのかもしれませんし、
家事をどう手伝っていいのかわからないのかもしれません。
そんなふうに、まずは、彼の言動をすべて「善意」で解釈してみては
どうでしょう。
彼を非難する前に、彼の事情を聞いてあげたらどうでしょう。
彼とつきあいはじめた頃のことを、思い出してみてはどうでしょう。
もともと、彼という存在自体が、「私」にとって「ありがとう」
という存在だったはず。
彼のことを思うだけでワクワクしていたはず。
その気持ちを思い出して、彼に対する感謝の気持ちをもう一度
もてるようになれば、彼との関係がよくなっていくのではないでしょうか。
【関連コラム】
【勝手な彼】
http://www.heart-junction.com/koimaga/love/bn/no084.html
【お願い上手になる】
http://www.heart-junction.com/koimaga/love/bn/no055.html
【いつも一緒にいたいのに】
http://www.heart-junction.com/koimaga/love/bn/no025.html
|