▼感じないという悩み
「私はまだ、セックスで感じたことがないんです」
そんなふうに悩む方が、多いようですね。
どうやらそんな悩みは、私のところでだけ多いのではなさそう。
ある女性誌編集部でも、ある女性向けのお洒落なサイトでも、
多数寄せられる相談内容の中で、セックス相談が一番多いそうなのです。
セックスの悩みって割と深刻で、中には
「感じないなんて、私の身体はどこかおかしいのではないか」
と、真剣に悩んでしまう方もいらっしゃいます。
▼感じるって、どういうこと?
では、多くの女性がほしがる、この“感じている状態”とは
一体どういうものなのでしょうか。
感じるということを意味する言葉に、
オーガズムという言葉がありますよね。
このオーガズムとは、肉体的な性の絶頂のことをさします。
また、似たような意味に使われるエクスタシーという言葉が
持つ本来の意味は、
厳密に言うとオーガズムとは違います。
エクスタシーとは、好きな人とのセックスにより、
心理的に忘我の境地に達することです。
とはいえ、
肉体的なセックスと心理的なセックスには、共通点も多いもの。
というわけで、一般的には、このふたつの言葉を
あまり厳密にわけずに論じる場合が結構多いのです。
▼感じない人は、繊細な心を持っている人
オーガズムにしてもエクスタシーにしても
得られずに悩んでしまう人には、
とても心が繊細な人が多いようです。
セックスのことはもちろんですが、
日常生活のなかでも
ちょっとうまくいかないことがあると、
「どうしてうまくいかないんだろう」
と、そのたびに原因探しをがんばり過ぎ、
悩み過ぎてしまうのです。
繊細であるということは、ある意味その人の長所です。
ほかの人が気づかないこまかなディテールまで
フォローできるなど、
その繊細さがいい方向に活かされることも多いのです。
しかし、それが過ぎてしまいますと、
逆効果になってしまいます。
そう、頑張れば頑張るほど、
目的を達成できにくくなってしまうのです。
「セックスで感じられるようになりたい」
ということを気にしすぎるあまり、
ますますそうはなれなくなってしまうのです。
余談ですが、これは不妊治療などにも同じことが言えます。
子供がほしい、ほしいと頑張りすぎるあまり、
なかなか子供が授からない。
ところが、妊娠することをあきらめたとたんに子供が授かった…
そんなケースが、不妊治療の現場でもよくあるようなのです。
▼相手のせいにしない
また、悩んでいる女性の中には、無意識のうちに
感じないことを相手のせいにしてしまう人もいます。
そして、
「きっと、相手を変えれば感じるはず」
と、次々と相手を変えてしまったりするのです。
しかし、実はこの方法も、あまり効果的ではありません。
なぜなら、感じないことの理由は相手にではなく
本人にある場合のほうが圧倒的に多いからなのです。
▼彼とのセックス、楽しんでる?
では、どうすればいいかというと、まずは、
彼との日常生活のすべてを、心から楽しむことでは
ないでしょうか。
そして、彼とのセックスを、心から楽しむことでは
ないでしょうか。
エクスタシーやオーガズムのことを、この際、
一度、頭からとりのぞいてみてください。
彼とのスキンシップとコミュニケーションを
思う存分、楽しんでみてください。
そうやって、心からスキンシップを楽しめるようになると、
自然に女性の身体にも変化が訪れるようになると
思います。
それに、エクスタシーやオーガズムは、
セックスの一部ではあるけれども、
セックスのすべてではないと思いませんか。
そもそも私たちは、どうして彼と
なんのために彼と接触をしているのでしょうか。
ふたりの時間を楽しむためではないでしょうか。
彼とのスキンシップ。
どうぞ、理屈じゃなくて、感覚でとらえてみてくださいね。
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