自分のしたいことをせずに、本当はしたくないことだけを
してしまう人がいます。
本当はセックスをしたくないときでも、彼に求められたら断れずに
しかたなく応じてしまったり。
本当は友達と出かけたいのに、嫉妬深い彼の言いなりになり、
まったく外を出歩かなくなってしまったり…。
なかには、彼に言われたわけでもないのに、自分で自分の行動を
狭めてしまう人もいます。たとえば、
「彼はたぶん、私が毎日、料理することを望んでいるに違いない」
と、ひとりで彼の願望を予測し、どんなに時間がなくても
一生懸命彼のために料理をしてしまったり…。
もちろん、あなたが本気で
「彼の言うとおりに生きるのが、わたしのしあわせ」
と思っているのなら、それもひとつの生き方なのでしょう。
でも、本当はしたくないことを、無理にしているのだとしたら…?
彼との関係が良くなることは、まずありません。
不思議ですよね。
もともと、あなたは、
「彼にもっと好かれたい」
と思い、「したいこと」をガマンしていたはず。
しかし、その努力がむくわれることはあまりなく、
逆にふたりの関係が悪くなってしまうのですから。
なぜか。
それは、あなたが、
「好きな人にプレゼントをあげたくなるときの気持ち」
を考えてみると、わかりやすいかもしれません。
誕生日、クリスマス、ふたりの記念日…。
私たちは、好きな人にプレゼントをあげたくなります。
それはなぜか。
心理学的には、プレゼントには補償の役割があると言われており、
「私をもっと好きになってほしい」
「ふたりの関係を持続させてほしい」
という気持ちのときにプレゼントをあげたくなるのだと言われています。
しかし、もしもあなたが、彼に毎日プレゼントをあげるようになったら、
ふたりの関係はどうなるでしょう。
まず、あなたは、毎日毎日、プレゼントを選ぶことに時間を割かなくては
いけなくなり、時間的に追い詰められてしまいます。
金銭的にも、だんだん辛くなってしまいます。
自分が大変な思いをして選んだプレゼントであればあるほど、
相手の人にたくさん喜んでほしくなり、ときには、喜ぶことを
要求したくなってしまいます。
相手があまり喜んでくれないときには、相手に対して腹もたつでしょうし、
不満も感じやすくなり、ネガティブな感情がわいてしまいます。
一方、毎日プレゼントをもらう彼のほうも困ってしまうのです。
最初のうちは、
「こんなにもらってばかりじゃ悪いな」
「でも、もらった分のお返しをするのは大変だな」
と、多少は好意的に受け取ってくれるかもしれません。しかし次第に、
「こんなに毎日くれなくてもいいのに」
と、あなたを鬱陶しく感じるようになってしまいます。
彼とあなたの間に、「彼は愛される側、あなたは愛する側」という、
目に見えない上下関係ができあがっていくのです。
この状況、あなたが「したいことをガマンしている」ときと、
まったく同じだと思いませんか?
あなたが、よかれと思ってガマンしていたとしても、ガマンしている間は、
あなたの心の奥底からネガティブな感情が消えません。
「私だけがガマンしている」
という気持ちから、彼を責める気持ちがわきやすくなり、
ふたりの関係がよくない方向に行くことが多いのです。
一方、「自分が気持ちいいこと」だけをしている人はどうかというと、
まず、心にストレスがたまりません。
他人に必要以上に愛を要求する気持ちもわいてきません。
彼を追いかけすぎずにすみますので、彼から鬱陶しく思われることも
なくなります。
周囲に対して優しく接することができ、
周囲の人たちの願望を素直に受けとめることができるようになります。
今、ガマンばかりの毎日を送っているあなた。
今日から、「自分が気持ちいいこと」だけをやって過ごすように
してみませんか?
ガマンしているより、ずっと魅力的になると思いますよ。
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