理想の男の人と恋をしているのに、なぜか自分から別れてしまう…。
そんな人の心の中には、
「周囲から嫌われたくない」
という心理が働いているのかもしれませんね。
完全な成功を収めてしまうと、周囲の人から嫉妬されたり、
非難されたりするのでは…そんな不安を抱いてしまう…。
「私は自分がいちばんほしいものは手にいれていない」
という状態を自ら作ることで、周囲から好かれようという、
複雑な心理状態なのかもしれません。
この心理は、アメリカの女性精神分析学者ホーナー(1885〜1952年)が
言うところの「成功恐怖」というもの。
男性よりも、女性に多く見られる傾向だと言われています。
理想の彼からプロポーズされたのに断ったり。
それほど好きではない人とつきあってみたり。
上司から評価され、部署のリーダーに抜擢されたのに断ったり。
趣味のピアノが認められてデビューできそうなのに辞退したり。
そう、成功恐怖は、恋愛だけではなく、
仕事やプライベートなどさまざまなところで顔を出してくるのです。
このような心理状態になる人には、
「お母さんが嫉妬深い人」
なのかもしれません。
自分の子どもが自分の望みをかなえようとすると、
「あら、それはあまりいいことじゃないんじゃないの?」
と、成功からひきずりおろそうとする母親…。
このような母親に育てられると、
「母から嫌われないように生きなければ」
という心理状態に陥りやすいのです。
そして、大人になってからも、周囲の目をとても気にするあまり、
自分がいちばんほしいものを手にすると
「嫌われてしまうのではないか」
と思ってしまう傾向にあるのです。
本当は、ちっともそんなことはないのに。
逆に、自分の望みをかなえ、
「あー私はしあわせだな」
と思える人の方が、周囲にもやさしく接することができ、
のびのびと生きることができるのに…。
どういうことかというと。
たとえば、あなたの周りに、
毎日食べるものもなくて困っている人がいるとしますよね。
そのとき、あなたも飢餓状態だったらどうでしょう?
周囲の人に、積極的に自分の食べ物をあげることはできませんよね?
逆に、あなたが毎日食べるものに困っていなかったらどうでしょう?
飢餓状態の人に、パンを一切れ、
なんの躊躇もなくさしだすことができるのではないでしょうか。
心も、おんなじなのです。
自分がハッピーじゃないとき、周囲の人をハッピーにする余力はありません。
自分がハッピーなら、周囲の人にハッピーをわける余裕ができるのです。
だから。
もしも、あなたの中に成功恐怖がひそんでいるとしたら。
どうぞ、
「自分の望みをかなえることは悪いことではない」
ということを、思い出してみてくださいな。
そして、
「自分の望みをかなえればかなえるほど、周りの人にもやさしくできる」
ということを、思い出してみてくださいな。
ハッピーから逃げることは、善ではありません。
むしろ、生きることを否定することなのです。
ハッピーになることは、悪ではありません。
むしろ、善、なのです。
目の前に、あなたの望むハッピーがやってきたとき、
ちょっと勇気をだして、手をのばしてみてください。
そのハッピーを、充分に体感してください。
あなたのハッピーを妬む人がいたら、
その人の言葉を、聞き流す強さをもってください。
そうすれば、きっと、今よりもっともっと、いい女になれると思いますよ。
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