26歳の理佐子さんは、関西在住のSOHO。仕事がようやく軌道に乗り始めた今、「結婚はしたくない」と語る。
「3年前からつきあっている彼は、結婚したら女性に家のことをしてほしいというタイプ。私と考え方が合わないんです。それに…人間として女として、私はまだまだできていないから」
そんな自分を理佐子さんは「ワガママ」だという。
「彼はとても献身的な愛情を注いでくれるし暖かい目で見守ってくれるんですが、それがしんどく感じるんです。彼の愛情におぼれず彼を愛していけたらと思うのですが」
つきあっては別れてのくり返し。彼女にとっては「心地いい腐れ縁」の関係なのだそうだ。
恋はたくさん経験してきた。なぜかふられることが多かった。「高校1年の時に遠距離恋愛をしていた彼にはセーターを編むほど熱心だったのに、彼と同じ学校の女の子から奪われちゃいました」
「大学時代につきあったサークルの先輩は実家の両親に紹介したほど愛を感じていたのに、ある日"縁があったらまた一緒になれるよ"と言われてしまいました」
大学時代の先輩のことは、今でも時々思い出してしまうという。
「お寺の次男坊には二股をかけられて多額の借金を肩代わりさせられて逃げられて…。今もその借金を返済中です。やっと本気になった造園会社の跡取息子にも本命の彼女がいたし。私は都合のいい女だったんですよね」
根っからの寂しがりやの理佐子さんは、そんな恋と並行して、たびたび男友達をひとり暮らしのワンルームに誘ってベッドインした。心の隙間を埋めるためには、同じ時間を共有する相手が必要だった。「結婚したくないのは、過去の恋愛体験がトラウマになっているのかも知れません」
今の彼は優しい。でも、どこかものたりない。100%幸せとは言えない恋。
彼女がいつか恋にのめりこんだ時に、やはり「結婚したくない」と思うだろうか。私は、彼女が爽やかに「本当は結婚したかったんです」と、答えるような気がした。
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