ブラジルのジャングルの中。シングー川の流域の村には、わずか160人の、クイクル族という民族が住んでいる。このクイクル族の男女にとって、不倫は、ごく普通のことだ。なんと、一度に4人から12人の浮気相手がいるのだという。
クイクル族は、思春期をむかえるとすぐに結婚。その後、数ヶ月もすると、アジョイスと呼ばれる恋人を作る。
アジョイスと会う段取りは、おもに、友人たちがしてくれる。アジョイスと会いたい既婚者は、畑仕事や水汲みをよそおい、森の中で2人の時間を過ごす。
年配の男女にとっても、定期的にアジョイスとデートを重ねるのは、ごくごく普通のことなのだ。
クイクル族は、性的な自由を当然のことと考えているため、夫婦間でも浮気を責めることはあまりない。ただし、妻側が、あまりにアジョイスに夢中になり、日常の仕事をおろそかにすると、夫が怒る場合もあるという。
※参考資料:「愛はなぜ終わるのか」(草思社)
|