あなたには、「こんな恋をしたい」という「理想の恋」がありますか?
きっと誰でも、多少はありますよね。
だけど。
「こんな恋がしたい」気持ちがどんどんふくらんできて、「私の恋は、こうで
なければならない」という強い気持ちになっているとしたら…。
これは、ちょっと危険信号です。
なぜ危険信号なのかというと、
「こうでなければならない」
という完璧主義にかなう恋など、世の中にはまず存在しないからです。
ですから、
「こうでなければならない」
と、思えば思うほど、彼とのちょっとした感覚のズレも許せなくなってしまい
ます。そして、どんな恋をしていても、不満を感じるようになりがちなのです。
たとえば、あなたが、恋人からは毎日電話をもらいたいタイプの人だとしましょ
うか。そして、彼は、週に 2回ぐらい電話をすれば十分、というタイプだとし
ます。
こんな関係のとき、あなたの心の中には、まず、
「彼が毎日電話をくれない!」
という不満が起こります。そして次に、
「毎日電話をくれないってことは、私のこと、それほど大事じゃないのね」
という考えが芽生えてきます。
こうして、彼の些細な言動にも過剰反応してしまい、自分の恋は不運だと決め
こみ、目の前の恋を楽しめなくなってしまう…。
つまり、完璧主義者は、恋をなかなか楽しめなくって、とてもソンなのです。
逆に、「こうでなければならない」という考えではなく、「恋愛ってなんでも
ありだよね」という気持ちになれたとしたら、もっと楽しく、彼とつきあえる
はずです。
彼から電話がこない。もっと話したいのにな。
そんなときにも、
「じゃあ、私からかけてみようかな」
というふうに思うことができるからです。
電話をかけてみたら、意外と彼はいつも通りに笑いながら話してくれるかも。
そんなときに、
「もっと電話をくれたら嬉しいのにな」
って甘えたら、もしかすると彼も、もっと電話をかけてくれるようになるかも
しれません。その方が、ずっと楽しいと思いませんか?
「そんなこと言われたって、完璧に自分の思い通りの人じゃなくちゃ嫌なの」
という方もいるかもしれませんね。
そういう方は、もしかしたら、小さいときに大きく自尊心を傷つけられた経験
をお持ちなのかもしれません。
たとえば、どんなに勉強をがんばっても両親にほめてもらったことがなかった
のかもしれない。友達に「お前ってダメなヤツだよね」って何度も言われたの
かもしれない…。
自尊心を傷つけられ、その傷をひきずったまま生きていると、心の中に、「自
分はダメな人間なんだ」という意識が芽生えます。
そして、周囲から評価してもらうことを期待して、無意識のうちに、自分に対
して「こうでなければならない」という足枷をしてしまい、恋も仕事もがんば
りすぎてしまう傾向にあるのです。
さて、あなたは、彼と自分の関係を「こうでなくてはならない」という考え方
で見てはいませんか?
もしもそうなら、それは、あなたの自信のなさの裏返し。
どうぞ、ありのままの自分を受け入れて、自分という素敵な個性を、もっともっ
と愛してあげてください。
世界にひとりしかいない自分に、もっと自信を持ってください。
そして、彼との関係を、もっともっと楽しんでくださいね。
それに、何が起きるかわからないのが、恋の醍醐味。
自分の思い通りにならない彼も、また魅力的だと思いませんか?
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